6.3.10

「型破り」「形無し」「型にはまらない」の違い

形無し:
本来の価値が全面的に傷つけられ、惨めな状態になる。とてもよくないイメージがある。

型破り:
考え方や行動が、一般常識の範囲を超越していること。既成の枠を破壊して、新しい流れを作るエネルギーとオリジナリティを感じる。

型にはまらない:
「型にはまる」が、個性や独創性を認めず、強制的に一定の枠に押し込んで特徴を無くしてしまうことだから、その反対の意味。個性や独創性を発揮すること。「型にはまる」よりも、柔軟で多用な手段で問題解決に取り組めるから、「型破り」ほどではないが、「型にはまる」よりずっとよいと思う。

「形無し」と「型破り」では、「かた」に当てはまる漢字が異なる。
「形」はもののかたち、人のすがたを指す。
「型」は鋳型から転じて、お手本や、しきたりを指す。

歌舞伎役者の中村勘九郎さん(TV番組いろいろ)や、落語家の立川談志さん(書籍:続・働く理由)の意見をまとめると、
型(ここでは、長い伝統の中で系統立てられた芸能の基礎。芸の芸たる核心で、時間をかけて学ぶことが前提)
・「型」を学んで自分のものにした人が、「型」を破れば「型破り」
・「型」のない人が、「型」を破れば「形無し」

自分なりに解釈すると、
「型破り」は破るべき「型」を会得し、それでも抑えきれない個性が溢れ出て新たな潮流を作ること。
「形無し」は破るべき「型」がないから、手本も基礎もない、結局姿形すらない惨めなもの。
ここで使われる「型」「形」は、大変重要な意味があります。一見マイナス要素に見えるものを、粘り強くプラスに置き換える努力が大事といえます。

「型にはまらない」は、個性や特徴を発揮することに重点を置いています。
ここで使われる「型」は、「型にはまる」の意味で使われる、マイナス要素の強いものです。ただ「型破り」よりは、オリジナリティなどにおいて劣る印象があります。「型破り」が破る「型」がないわけではありません。あるけど、会得の度合いに関しては、「型破り」に及ばないと思えます。「形無し」よりも上位にあることは当然です。



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