6.3.10

「節約」「倹約」「質素」の違い

節約:
「時間の節約」「水の節約」「経費の節約」
無駄がなるべくなくなるように努めること。

倹約:
「倹約令」「質素倹約」
金や品物を無駄に使わないこと。

質素:
「質素な生活」「質素な食事」
無駄をはぶき、ぜいたくをしない。飾り気のないこと。
これだけ名詞だけでなく、形容動詞もある。

「約」は無駄をなくして切り詰める意味がある。
「節」は、ひかえめに、ほどよくするの意味あい。「節電」「節水」「調節」のような熟語がある。
「倹」は、つつましく、無駄な金を使わないの意味合い。江戸幕府が財政緊縮および贅沢の禁止をめざして頻繁に「倹約令」が出されている。
「質」「素」は、どちらも飾り気のない、ありのままの意味。

「節約」は、無駄があったら、なくなるように努める。ただ、やたらと努力するのではなく、「調節」するような感じで、普段から心がけるように、というほどの精神的余裕が感じられる。
「倹約」は、「節約」の上位にあるもので、支出の抑制が最優先課題であり、待ったなしの危機感や、何が何でもやらねばという気迫が強く感じられる。
「質素」は、収入に対し必要最低限の支出をする生活をしていれば、無駄な贅沢はないという考えが見える。特に「外見や生活ぶりの見た目」に重点を置いていると思う。

「節約」「倹約」「質素」いずれも、支出を抑制し、負債をなくす「目的意識」はあるが、取り組む姿勢の程度に差がある印象を受ける。
ただし、絶対に必要な支出まで渋ったりしない。渋る場合は「けち」「しみったれ」になると思う。

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